色を数値できる測色機の活用法のご紹介
色を数値化できることはご存知でしょうか。
測色機を使うことで色を数値化できます。
測色機とは、印刷物の色を数量的に測定し、物理的な数値で表す装置のことです。
色に関連する数値について
印刷物の色を数値化する際に使われる用語を2つご紹介します。
CIE Lab値
CIE Lab値とは、国際照明委員会(CIE)が定めた色空間であるCIE Lab(Lab色空間)における、色を数値化した座標値のことです。
Lab値=ラブチと読みます。
CIE Lab値は、明度を表すL軸と、色相および彩度を表すa軸、b軸で構成されています。
それぞれの値は次のとおりです。
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- L:明度を表し、0から100の範囲で黒から白への明度を表します。
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- a:赤から緑への色相を表し、正の値が赤、負の値が緑を示します。
- b:青から黄への色相を表し、正の値は黄色、負の値は青色を示します。
ΔE(デルタイー)
ΔEは2つの色の差を数値で表す指標のことです。
ΔEで色差を数値化するためにはCIE Lab値で色を数値化する必要があります。
2つのCIE Lab値の差を数式で算出し、「どれだけ色が違うか」を示します。
ΔEの値が小さいほど色の差が小さくなり、一般的にはΔEが2以下であれば、肉眼ではほとんど違いがわからないとされています。
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- ΔE76:2色のLab値の距離を単純計算したもの
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- ΔE00:ΔE76を人間の感覚に合うように修正したもの
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- (一般的に、ΔE00で2.5以内(実用色差b)は同じ色とみなされています。)
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測色機の活用法
印刷立ち合い削減
当社保有の測色機では、2つの印刷物を比較し測色したい箇所のCIE Lab値、およびΔE00 のレポートを提出できます。
測色機を使うことで最終の色校正と本番印刷の刷り取りを
弊社東京・大阪事務所にてリアルタイムで確認することができます。
わざわざ時間と費用かかけて工場まで印刷立ち合いに行かなくても確認できます。
カラーシミュレーション機能にて色調整
カラーシミュレーション機能:色修正をモニター上に表示する機能。
画像では唇部分のマゼンタに赤みを足した場合の結果をシミュレーションしてます。
初校後、色の修正をする際には弊社東京・大阪事務所またはタブレット持参で
カラーシミュレーション機能で色修正の方向性を確認できます。
最後に
色は人によって見え方が異なります。
色を測色し数値化することで全員の認識をそろえることができます。
興味ございましたらぜひ弊社事務所で一度お試しください!
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