投稿日 : 2022.02.24
環境にやさしい再生紙の紙箱のご紹介
こんにちは。
「社として環境問題への対応をなにから始めていいかわからない。」
というお声をよく聴きます。
そこで今回は「100%古紙再生紙の紙箱で環境問題に取り組みませんか」
というご提案となります。
古紙再生紙とは?
古紙とは一度使われた紙で再生できる紙のことをいいます。
印刷会社、製紙会社から出る紙ゴミや
身近な所ではダンボール、新聞紙、雑誌、牛乳パック等の飲料容器パックなどが当てはまります。
そんな古紙をリサイクルしてできる紙が古紙再生紙となります。
紙箱に古紙再生紙を使うことのメリット
・森林資源の抑制
古紙再生紙を使うことで紙を製造する際に必要なパルプ(木材)の使用量を抑制し、
森林資源の持続可能な利用に貢献します。
・廃棄物の軽減
また古紙再生紙は廃棄物として処理される紙の量を削減し、廃棄物減量化にも貢献します。
・独特の風合や色味
印刷や加飾では表現できない独特な質感や色味が特長です。
再生する紙質によって、いろいろな種類があります。
日本では、古紙回収の仕組みが確立し、循環型社会の形成に大きく貢献しています。
どこの自治体でも家庭ごみで出る古紙(段ボール、新聞紙、雑誌、飲料紙パックなど)はリサイクルするため、
分別のお願いをしていると思います。
100%古紙再生紙を使って紙箱を作りました。
今回の作成した2種の紙箱サンプルはどちらも100%古紙再生紙を使用しています。
内箱兼簡易什器と個装箱を作ってみました。
■鼠色の古紙再生紙の紙箱
こちらの鼠色の紙は表裏層に新聞古紙、中間層に新聞、雑誌、地券紙等の古紙を
100%再生利用した板紙(チップボール)です。
チップボールとは?
紙器用板紙の一種で古紙を原料として抄造した紙。
丈夫でアルバム、菓子貼り箱の芯材として幅広く使われています。
内箱にはミシン目を入れており、切り取ることで簡易什器になります。
個装箱も内箱と同じ紙を使用しており、全面に白1回引いています。
■オフホワイトの古紙 再生紙の紙箱
飲料容器古紙(牛乳パックや酒パック等)と長繊維古紙を100%再生利用しています。
この紙の断面も白色でナチュラルで上品な仕上がりになります。
こちらの個装箱も内箱と同じ紙で、個装箱と内箱でデザインを合わせています。
フィルムではバイオマス素材や
紙では管理された森林から作られるFSC認証紙もありますが
再生紙の紙箱も今後環境配慮品を検討する中で一案にいかがでしょうか。
ご興味ございましたらお問い合わせください。
■古紙についての補足知識
出典:経済産業省「紙・パルプ統計年報」、「紙・印刷・プラスチック・ゴム製品統計年報」、財務省「貿易統計」
2000年から紙の消費量が徐々に減っていますが、国、地方自治体の仕組みが確立していることもあり、
古紙回収量はほぼ一定で古紙回収率は2021年で80%以上という高い割合になっています。
(年々、紙の消費量が落ちていますね、、)
出典:経済産業省「紙・パルプ統計年報」、「紙・印刷・プラスチック・ゴム製品統計年報」、財務省「貿易統計」、RISI「RISI Annual Review 2020」
国ごとの古紙回収率では2019年時点で世界4位の高い水準となっています。
世界平均が59.3%なので大きく上回っています。
ヨーロッパは環境に関して取り組みが進んでいるのは知っていましたが
韓国の古紙回収率がこんなに高いとは知りませんでした。
出典:経済産業省「紙・パルプ統計年報」、「紙・印刷・プラスチック・ゴム製品統計年報」、財務省「貿易統計」
古紙回収率の高い日本の古紙利用率は約66%
ゴミの分別により質の高い古紙を維持し、
また古紙を原材料として使いこなす製紙会社などの努力により古紙利用率は伸びています。
なお、日本で使われなかった古紙は中国や東南アジアへ輸出されています。
回収した古紙の約80%が国内で消費され、残り20%が海外に輸出しているそうです。
いままで普段何気なくゴミの分別をしていましたが全体の数値でみるとかなり環境に貢献していますね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
本来捨てられるはずの廃材や端材等が混抄紙をつくることで資源となり有効活用につながります。
環境, 紙箱・台紙