2020.10.23
ダイン数ってなぁに
こんにちは、設計のKです。
先日、フィルム系新素材の印刷テストをしたのですがその際なかなかインキが密着してくれず「基材のダイン数が低い」という事になり、原反メーカーさんに「濡れ性」改善を進言しました。
この際の「ダイン数」って一体何ぞやと思い調べてみました。
一般的にフィルムのインキの乗り易さは「ダイン数」で表すそうです。
ダイン数が高いとインキが良くのり(濡れ性が高い)ダイン数が低いとインキがのりにくい(濡れ性が低い)となります。
「1ダインは1gの物体に働くときその方向に1㎝毎秒毎秒の加速を与える力」
現在、公にはダインは使われずニュートン表記に換算して表すそうです。気圧のミリバールみたいですね。
でも現場とかでは今でも使われています。
では、どうやって測るのかと言いますと印刷現場では「ダインペン」なるぶっとい蛍光ペンみたいなのを使います。
あらかじめダイン数の違うペンをいくつか用意して対象素材に塗り弾き方を見て次に違う値のペンを使い弾かなくなるまで追い込んで決定します。
この写真では色が違いますが左が弾いてないOK値、右が弾いたNG値です。
つまり弾かないペンの数値が「ダイン38」ならこの素材のダイン数は「38」となります。
今回の場合、原反メーカーさんへの要望としてダイン数いくら以上に表面改質してねという感じです。
なんだか原始的な感じもしますがこれ以外で測るとなると大掛かりな器材が必要なようです。
長年印刷に関わっていますが、毎日といっていいほど新たな発見があり奥が深いねぇと感じる今日この頃です。