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2024.05.27

ノリノリ

 

 

春だというのに人生ローテンション、紙箱設計担当Mです。

よくノリが悪いと言われます。

 

突然ですが皆さんワンタッチ箱は好きですか?わたしは大好きです。

複雑な形状のものと違い設計が楽というのもありますが(笑)

組み立てやすさと強度を両立しやすいですし

製品を輸送時に四角だと多角形やピロー形よりも安定感があります。

 

最近は

 

 

もとい

 

 

このような形状で、との注文をちょくちょくいただきますが、

上記のワンタッチ箱と真逆の方向性で

店頭で目を引く以外のメリットを正直感じません。

(形もけっこうありふれたものになりつつありますが)

何かの陰謀では!?とさえ思えます。

 

そんなわたしの好きなワンタッチ箱ですが、

底部まで貼る都合上、他の形状よりも小さくできないという問題があります。

以前にも書きましたが組立寸法からある程度底面の各パーツの寸法が決まります。

 

 

仮にピンポイントで糊を噴射しても

 

 

貼るとはみ出してしまいます。

 

 

はみ出さないよう糊の量を控えると強度不足ではがれかねません。

またある程度の大きさがないと製函の機械に通すベルトに乗らないという問題もあります。

しかし技術は進化するものです。

昔は現場に小さすぎて無理と断られたものも

新しい機械を導入したら貼れるようになったこともあります。

これからも機会があれば挑戦していきたいと思います。

 

まぁその際に苦労するのは製函部門なのですが

 


2024.04.15

初案でOKいただけるなんて感激です!!

 

皆様こんにちは!設計部Iです。

 

少し前になりますが私が設計させていただきましたものについて初案でOKをいただき

そのまま丸々採用いただくといった設計冥利につきる案件がございましたので簡単にご紹介させていただきたいと思います。

 

 

 

こちらはゴム製のヘアブラシを中の仕切りで固定し差し入れるパッケージとなりますが

先方よりご要望いただいた点としては

 

・高級感

・透明感

・新たな形状であること

 

の3点をいただきました。

 

形状と構造については弊社にかなりの裁量をいただきましたので

中に入る商品が全体的に丸いフォルムをしていたところからパッケージについては角をメイン

とし透明感を出すために、よりシャープな形状に見えるよう心を配りました。

 

こちらにデザインが乗り店頭で実際に見かけたときには

いつにも増して感無量でございました。

 

オーソドックスな形状から、はみ出すものまで

是非、私どもにご依頼ください!!

 

 

 

 


2024.03.26

紙製ピローにおける奥行と巾の考察

 

こんにちは設計のKです。

ようやく長い冬が終わりあと数日で桜が見れそうです。待ち遠しいですね。

 

今回は最近多くなってきた紙製ピローケースの奥行(製品直径)と巾の関係について考察してみようと思います。

私は昔、紙製ピローは奥行に対して巾は3.5倍以上とるよう教わりました。

このところそれ以下のサイズ指定が多くかなりきつめが目立ちます。

試しに奥行×何倍からきつくなるか作ってみました。

奥行35㎜の瓶を入れる想定で3.5倍・3倍・2.5倍・2倍と4種比較します。

使用紙はカードBのNewDV-310g/㎡とします。

3.5倍なら問題なし。3倍は多少蓋する際紙が折れそうになっています。

上から見た写真

2.5倍では蓋をするとバリバリに折れ、2倍では蓋自体出来ない状況となりました。

結論として3倍程度迄が限度のようです。もちろん内容物や使用紙、追加の押罫等で状況は変わると思いますが樹脂と違って収縮しないのであまり無理できそうにありませんでした。

それではまた!


2024.02.19

右肩上がり

 

 

昨年、順調に進んでいたものの、最後に慌てて対応した物件がありました。

 

依頼は「吊り下げ穴の位置修正」でした。

 

商品は箱の右寄りの配置でしたが、当初より空(から)の容器で設計しており、形状OKの最後まで吊り下げ穴は仮のセンターのままでした。

 

しかしながら、ようやく中身の詰まった容器をセットして吊り下げた先方が、右側が下がった本体を見て連絡してきたのでした。

 

こちらも配慮が足りず申し訳なかったのですが...。

 

ところで、吊り下げ穴の位置調整は、皆さんどんな方法で行っているのでしょうか?

 

私はある時期、押しピンを使う方法を聞き、毎回では無いのですが取り入れています。

 

 

左右どちらにも傾かず、まっすぐ正面を向くというのが定石ですが、過去に言われた記憶に残る言葉があります。

 

まっすぐに作成したつもりの物が、ほんの少し左下がりだったらしく、それでも先方はOKを出してくれました。

 

「縁起良く右肩上がりで行きましょう」

 

ありがとうございました。

 

 

設計担当N


2024.01.31

『開けまして』おめでとうございます

『開けまして』おめでとうございます

 

一月も下旬になってなんですが、以前お参りした某神宮によりますと本来一月中は正月とのことです。

……稼げる口実があれば何でもいいと感じたわたしは少し穢れていたようです

 

というわけであらためまして『明けまして』おめでとうございます、紙箱設計担当Mです。

今年は昭和におきた、とある異物混入事件からちょうど40年だそうです。

当時わたしは学生でしたが、事件を受けて開封済みかを可視化した封緘テープの採用が増えたのをおぼえています。

 

 

毎度強引な枕ですが今回は容易に開けられないための仕組みの話です。

 

 

代表的な改ざん防止仕様の箱です。

 

 

一度組み上げると三角の部分がかみ合って底側から開けにくいようになっています。

 

 

 

また異物混入とは別に輸送時の振動等でフタが開かないようにとの注文もいただきます。

 

差し込み部を二重にすることで封緘テープを貼らなくてもとも開きにくくなっています。

家電製品のダンボール箱でおなじみの仕組みですね。


2023.12.22

通〇閣!!

皆様こんにちは!

今年も残すところあとわずかになりましたね。

 

私としては今年の業務を振り返った時に

一番印象に残る形状は何だったか?

と自問したところ、やはり部署からの要望があり

作成した【アイツ】が脳裏に浮かびました!

 

何のモチーフかと申しますと

大阪の心ともいうべき建造物【通〇閣】です!

こだわったポイントとしては、上部のくびれ部分に

シャープさを持たせることです!

 

なかなかに再現度高く仕上がったと思うのですが

皆様いかがでしょうか?

 

来年も皆様のご要望を元に「こんなのできるかな?」

に精一杯お応えすべく精進してまいりますので

どうぞ、今後とも宜しくお願い申し上げます。

 

皆様良いお年をお迎えください!!

 

設計部I

 


2023.11.21

ワンタッチ箱の底形状の考察

 

こんにちは設計のKです。

 

先週久しぶりに合羽橋道具屋街に浅草経由で行きましたが外国人旅行者で賑わっていました。もうマスクしている人もあまりいませんでしたしコロナ終わってよかったなとつくづく思います。

さて今回はワンタチ箱の底形状について考えてみたいと思います。

最近ふと思うのですが現在作成する紙製ワンタッチ底は全て角タイプですが20年前程迄ワンタッチと言えば丸タイプだったような気がします。

世の中の主流が変わったのでしょうか?

理由はどことなく分かる気がします。

丸タイプはロックするまで円弧部分同士が干渉して抵抗感がありますが角タイプは抵抗部分が斜めにカットされているのでいきなりロックして終わりです。

世の中せっかちになったということなんでしょう。ポクッと感触があって分かりやすいですしね。

でも最近、箱だけ先に組んで置いとくと外れてしまうと言われ丸型復活?となった例もでてきましたので適材適所なのでしょう。

<写真1-底角タイプと丸タイプの形状比較>

<写真2-角タイプの組み上げ底>

<写真3-丸タイプの組み上げ底>

 

ちなみにクリアケースで樹脂に弾力があるのでほとんどの場合、咬み合わせタイプになってしっかりかかりますが紙では弾力が無く潰れるだけなので採用出来ません。

<写真4-クリアケースワンタッチの組み上げ底>

 

急に冬の気配となってきましたので風邪にご注意ください。それではまた。


2023.09.15

ダブル(2枚)看板を克服せよ

 

今年1月のブログでも取り上げていましたが、

クリアケースの設計依頼の中でも看板(POP)を箱の上部、

前か後ろに付けて欲しいという要望がよくあります。

 

シングル(1)看板の時は特に問題は無いのですが、

ダブル(2)看板(折り返して2枚重ねにする)の場合、

その根元に注意する必要があります。

 

看板が箱の横幅そのままでは、根元にあるスリットロックとの干渉が強く、

窮屈であるという事です。

 

 

 

これを回避するために次のような処置をする事が多いです。紙箱では特にそうです。

 

 

 

しかしこの方法は、少しではあっても看板の左右を縮めてしまい、

デザイナーが嫌がる場合があります。

 

それを解消するために、

単純に考えればこのような作りにすればいいのだと思います。

 

 

 

さらに、もう一工夫という事で、このようにロックさせる部分を追加しました。

 

 

 

わかってもらえるでしょうか?

 

設計担当N


2023.08.29

形あるものはいつか壊れる

 

こんにちは、紙箱設計担当Mです。

 

先日唐突に設計に使用しているPCが故障しました

幸い2つ搭載されているメモリーの片方の物理破損だったとのことで

PCの買い替えなどもなく現在無事に稼働してほっとしています。

 

こんなふうに突然破壊されるのは困りものですが、

最近は破壊のために仕込まれているものも存在します。

 

と、強引な前振りですが物騒なものではありません。

代表的なものは誰もが見たことのあるであろうこれの

 

ここです

 

今ではお菓子や医薬品など多くの箱に採用されています。

 

あくまで解体時に使われる裏方的存在からか、

多くの商品には上の画像のような注釈はなく

目立たないようデザインされているようで

気付かれずそのまま捨てられることも多いようです。

箱を捨てる前に小さくたためないか見てみませんか?


2023.07.18

強度と工夫の総合要素!!

皆様こんにちは!!

毎日暑い日が続きますが

いかがお過ごしでしょうか?

 

私ども設計部は本日も元気に業務に勤しんでおります。

 

本日は常日頃から私が気になっていましたPPの強度について

少しの実験とサンプルを作成しましたので簡単にご紹介いたしたいと思います。

 

まずは展開ですが

このような図面を描き

ハンガーのようにぶら下げた状態で

広くオフィスにあってそこそこ重たいものを

支えることができるかを確認してみました!!

 

とは言いましても早速の結論ですが

「ホイ!!」

 

 

ガムテープのなかでも余計に重たい部類でもあります

布テープ(新品)をぶら下げて確認してみましたが

意外や意外なんとか持ってくれました!!

 

①強度増しのため2重にしたこと。

②切れ込み各部に追加切罫を入れできる限りのドッキング要素をプラスしたこと。

③初回はハンガーの上部のような形としておりましたが耐えられぬとの状況を

ダミー確認し2重の穴へと変更したこと。

 

が全体のバランスも相まって功を奏したようです。

こちらはまだ少し粗削りな一品とはなりますが

ネーミングするとすればガムテープハンガーとでもなりますでしょうか・・・

 

実用のほどはさておき、オフィス雑品の一部として身の回りに置いておけるのは

見いだせるシーンがある方には重宝されることもあるのかもしれません。。。

 

さらに工夫を重ねることでの課題クリアは強度問題だけでなく

新形状の考案にも一役を買ってくれる側面もありそうです。

 

上記は一例となりますが、強度アップから連なる新形状のご提案まで

是非私ども大光印刷までお声がけくださいませ!!

 

設計部I