偽造防止におすすめ!? 湿度変化シール
※今回ご紹介の試作は製造できませんのでご注意ください。
偽造防止というとどのようなラベルをイメージしますか?
検索するとよく出てくるのはホログラム加工のラベル、チェンジング箔のラベル、
マイクロ文字のラベルなどでしょうか。
実用性は別として赤外線ラベルもあります。
今回ご紹介するラベルは湿度で色が変わるラベルです。
海外の化粧品メーカーで偽造防止シールとして実際に採用されているそうです。
湿度変化シールとは?
一定湿度以上の環境において色が変化するラベルで
相対的に高い湿度だけで反応して様々な色の変化による偽造の区別が可能です。
どんな原理なの?
特殊高分子物質を多層コーティングされた素材で
特定濃度以上の湿度に反応し、印刷(インキ)がなくても色が変わるものです。
フィルムに息を吹きかけるなど高湿度状態にする
↓
高分子物質(ポリマー)光結晶構造の変化する
↓
反射する光の色が変わる
↓
色の変化で真偽有無の判別が可能
こちらのラベルを使用して試作を行いました。
湿度(息を吹きかける等)に反応し全体的に色が変わり、すぐにもとの白色に戻って行きます。
この色味のパターンもいくつかあるそうです。
実際にこちらのラベル素材は化粧品でも使用されています。
と、ここまで湿度変化シールをご紹介しましたが
冒頭でも記載したとおり、いくつかの問題があり弊社では量産ができません。
温度変化シールの問題点
■デジタル印刷だとスクラッチ性が弱い。
こちらのラベル素材はかなり高額なラベル素材となります。
凸版やオフセット印刷だとメータ数が足りなかったり、
またかなりのロスが出ててしまうのでデジタル印刷限定になります。
その場合、テープテストやスクラッチテストの結果、文字が禿げやすく、お客様へ提案は難しそうです。
またラミネート加工などをすると表面が密閉されるため、色の変化がなくなります。
■湿度の高い環境の場合、常に色が変化している可能性がある。
こちらは状況によりけりなのでなんとも言えませんが
梅雨の時期などは湿度が高くなるので店頭などでもずっと色が出ている可能性があります。
いかがでしたでしょうか。
今回はなかなか実用化は難しそうでしたが
当社ではお客様へ色々と提案できるように新しい素材があればテストを行っております。
協力会社さまからの協業のご提案もお待ちしております。
ラベル