傷つきにくい蒸着紙(メタリック紙)ってあるの?
蒸着紙(メタリック紙)は高級感があるので化粧品の箱ではよく使われていますが、
「キズが付きやすい、キズが目立つ」というデメリットもあります。
今回はキズがつきにくい蒸着紙が開発されたのでご紹介します。
蒸着紙(メタリック紙)とは?
蒸着紙とは・・・
アルミ蒸着転写とアルミ蒸着PET貼合の2パターンあります。
アルミ蒸着転写はアルミを蒸着したフィルムを紙に貼り合わせ、転写した後にフィルムをはがす製造方法で
アルミ蒸着PET貼合はアルミ蒸着したPETフィルムを紙に貼り合わせる製造方法となります。
蒸着紙の特徴
・高級感が出せる
蒸着紙を使うと重厚感、ゴージャス感、ラグジュアリーさを表現できます。
またデザインをシンプルにすることで上品で洗練された高級感あるパッケージに仕上がります。
・白を引くことでメタリックの箇所とそうでない箇所を表現できる。
絵柄やデザイン上、メタリック感をなくしたい場合は
絵柄の下に白を引くことでメタリックの箇所とそうでない箇所を表現できます。
ワンポイントだけメタリックの表現をしたい場合は白板紙に箔押しが適していますが
大部分をメタリックにしたい場合は蒸着紙が適しています。
・シルバーだけでなく、その他にも多種のメタリック蒸着紙がある。
ゴールド、ピンクやレッド、ブルー、ホログラムが入った蒸着紙などもあります。
もちろんシルバーの蒸着紙に印刷で色味を変えることもできますが
紙地のシルバーを拾ってしまうのでドンピシャで希望の色にするのは難しいかもしれません。
蒸着紙のデメリット
・キズが付きやすい
輸送時や製造過程、セット時にでどうしても擦り傷が出来てしまい、目立ってしまいます。
・価格が高い
一般的な白板紙と比べると価格が高くなります。
・白版が必要になる
蒸着紙にJANコードを入れる場合白色を印刷する必要があります。
白板紙のパッケージでは白の印刷は必要ないので蒸着紙の場合、1色分コスト増になります。
傷がつきにくい蒸着紙が開発されました!
蒸着紙の一番のデメリットは、やはりキズがつきやすいという点かと思います。
しかしそんな問題を解決するために五條製紙様が傷がつきにくい蒸着紙を開発されました。
その名も「CNF(セルロースナノファイバー)蒸着紙」
CNF(セルロースナノファイバー)ってなに?
CNFとは、木材など植物を原料とする新素材です。
植物からとれるセルロース(パルプなど)を化学的・機械的処理により取り出されたナノサイズの繊維状物質のこと。
セールスナノファイバーの特徴として
高い比表面積でありながら軽くて高い強度や弾性率を持つという特徴があります。
参考:https://cnf-ncp.net/about.html
実際にキズはつきにくいのか?
実際にA4サイズのシートでためしてみました。
五條製紙さんのスペシャリティーズNo.314とCNF配合の蒸着紙でキズを付けてみたところ、、
キズのつき具合は一目瞭然ですね。
CNFの蒸着紙のほうがつきにくかったです。
価格面ではスペシャリティーズNo.314と比較するとCNF配合の蒸着紙の方が少し高くなります。
■CNF蒸着紙の少し気になる点
キズはつきにくくなりましたが
CNF(セルロースナノファイバー)を配合している影響で
通常の蒸着紙と比べると少し鏡面性が落ちている印象です。
ただ比較しないとなかなか分からない程度なので
蒸着紙のキズトラブルが絶えないクライアント様は一考の余地があるかもしれませんね。
ご興味がございましたらお問い合わせフォームからお問い合わせください。
新製品, 紙箱・台紙