圧入式ロックの化粧箱ってなあに?
今回は化粧箱のフタの形状についてのお話です。
化粧箱のフタの多くは差し込み箇所にスリットを入れ、フタをするとロックが掛かり、開けにくくなります。
下記のような形状でスリットロックと呼ばれています。
スリットロックのメリットとしては、
・簡易的な改ざん防止効果が期待できる。
開けようとするとロックがかかっているので開けづらく、
差し込み部分にシワが入りやすいので改ざん防止効果が期待できます。
・キャラメル箱だと底抜け防止効果がある。
キャラメル箱の場合、底も同じスリットロックの形状になります。
スリットロックがあることである程度底抜け防止になります。
デメリットとしては、
・開けづらい
ロックがかかっているので開けづらくなり、開封の際はフタの差し込み部分にシワが入りやすいです。
・少し見栄えが悪い
スリットロックは切れ込み(スリット)が入っているので箱にしたときに少し見栄えが悪いかもしれません。
圧入式ロックの箱とは?
スリットなしで封緘性があり、美粧性を高めた箱のフタの形状になります。
圧入式ロックはフタの差し込み箇所に押し罫を入れることで
押し罫の出っ張りがサイドフラップに引っかかり、開封しづらくなる仕組みです。
スリットがない分、箱の美粧性がより高く、化粧品のパッケージに合うおすすめの形状です。
今回のサンプルでは、表面加工によっては封緘性が変わるのか試しました。
UVニス、グロスPP、マットPPで比較してみました。
次の順でロックのかかり具合(封緘性)が強くなりました。
グロスPP>マットPP>UVニス
PPラミネートを貼ることで厚みが増して、よりロックがかかるようです。
●圧入式ロックをおすすめできるとき
・対面販売で1製品ごとにエンドユーザーとやり取りするとき
対面販売の場合は、圧入式ロックのほうが美粧性が高くより高級感があるのでおすすめです。
・ECサイト、通販をメインで販売しているとき
ECサイト、通販での販売の場合は店頭販売と違い、
開封される可能性がほぼないので美粧性の高い圧入式ロックでも問題ないかと思います。
●圧入式ロックをあまりおすすめできないとき
・バラエティショップ、ドラッグストアで販売するとき
スリットロックと比べるとロックが弱いので棚から落ちた時に封開いて製品が出てしまう可能性があります。
バラエティショップ、ドラッグストアでは不向きかもしれません。
いかがでしたでしょうか。
箱の形状・設計については
設計チームブログもありますのでぜひご覧ください。
圧入式ロックの箱サンプルもご用意しておりますのでご興味あればお気軽にお問い合わせください。
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