投稿日 : 2020.05.22
環境対応のPETクリアケースについて(再生PET、バイオマスPET)
こんにちは。
開発営業部のIです。
過去2回に渡ってPPシートの環境配慮品について紹介して参りました。
今回は、PPシートと並んでよく使用されていますPETシートの環境配慮品についてお話しいたします。
再生PETクリアケース
まずは、PETシートのリサイクル品についてお話しいたします。
今回ご紹介する再生PETはPETシート製造過程の端材、印刷会社、加工会社からでる端材を活用に
PETシートに配合することでバージン比率を下げた再生PETシートです。
従来のPETシートと同等の機械的特性、成形加工性等を有しています。
再生PETは一部の規格によっては在庫品もあり、比較的使いやすい原反だと思います。
こちらのサンプルではバイオマスインキを使用しています。
「クリアケースの環境配慮品はなかなか難しい」
クリアケースを環境にやさしい仕様にしたい場合、
今までだとバイオマスPP、バイオマスPET、再生PETなどの素材に切り替える方法になります。
その場合の多くはコスト増やt(トン)からの受注生産だったりと実現のハードルが高いものばかりでした。
しかし今回の樹脂用バイオマスインキは通常のインキよりは少し高いものの
素材を変えるよりかは低コストに抑えることができます。
バイオマスPETクリアケース
次に、PETシートのバイオマス品についてお話しいたします。
現在、バイオマスPETシートは4tからの受注生産品となっております。
ざっくりですが、W60×D30×H170ミリのパッケージで厚みが0.25mmだと、4tのシートから141,000部くらい作成できます。
バイオマス度は25%以上となっています。
ただし、シートメーカーのほうでバイオマスマークの認定を取得しておりません。
バイオマスマークをつけたければ個別に申請する必要があります。
費用的には、通常のシートにくらべ15%ほど高くなります。
パッケージの完成品として比較しますと、シート費用のほかに印刷費や加工費も含まれますので、全体では9%ぐらいのコストアップとなります。
仕様は、W60×D30×H170ミリのパッケージで厚みが0.25mm、カラー4色+白×2回+ニスの7色刷りと想定して、141,000部で比較してみました。
シートメーカーは、通常のPETシートと同様の透明性や機械的特性、成型加工性を有しているといっています。
4tからの受注生産品であることや、バイオマスマークをつけるには新たに認定を取得する必要がありますが、その点がクリアできれば環境配慮品として魅力的なものだと思います。
さいごにまとめ
化粧品のパッケージに使用されておりますPPやPETなどのフィルム製品について、
環境配慮品の現状をまとめました。
当社といたしましても今後の動向を都度確認して参ります。
また、新たな動きがあった場合にはご紹介いたします。
環境配慮品について興味のある方は、当社営業担当までぜひお問い合わせくださいませ。
クリアケース, 環境